3DダンジョンRPGと2DシミュレーションRPGの話、と読み替えてもよし。

自分ははっきりファミコン世代で、もちろんマリオとかドラクエとかもプレイしていたが、
20歳過ぎてからやりこんだドラクエシリーズを除けば(DQ4RTA7:30とかな!)、
最もやり込んだゲームはファイアーエムブレム-暗黒竜と光の剣-だろう。
自分は当時小学生で、今考えるとなかなかマセたガキだった気もするが、
当時としてはそれほど珍しいことではない。
当時はグラディウスとかウィザードリィなんかを嬉々としてやりこんでいた
小学生も珍しくなかった。そういう時代だったんだ。

さて、話が逸れてしまった。ファイアーエムブレムの話だ。
当時のスレた小学生にとって、暗黒竜はとにかくエポックメイキングだった。
とにかく強くて多い敵。育成しないと生き残るのもやっとの味方。
キャラクター毎に特化した役割。筋を追って感情移入できるだけのストーリー。
そして(当時はショボかったが)キャラ毎に用意された一枚絵。
特にレナ、ミネルバあたりの絵はそれなりに気合いが入っていた。
(後で聞いた都市伝説だが、この絵は開発者の加賀が描いたらしい)
?感情移入できるキャラを?育成する?戦闘はルール・敵ともにシビアに?死んだら生き返らない
今ではシミュRPGの黄金律とでも言うべきルールなんだけれども、
偶然か故意か、とにかくこれを成立させてしまった慧眼には恐れ入る。
そしてその後、このルールは、加賀自身が発達させていったり
他のゲームが模倣・発展させたりして、今やテンプレートの一つと言ってもいいだろう。
(まあ「死んだら生き返らない」はしばしば無視されるけれども)
コンシューマ機でも、1年に1回はファイアーエムブレムかスーパーロボット大戦か
ディスガイアかフロントミッションの新作が出るんだから、シミュRPGの新作に当分心配はいらない。

さて、3DダンジョンRPGの話をしよう。
ジャンルの成立はファミコンなんかより前、マイコン(!)しか無かった時代の話だ。
というかハード・ソフト面の制約が大きすぎて3Dダンジョンしか作れなかったらしい。
ゲームで容量を食うのは何と言っても絵の周りなんだが、
3Dダンジョンなら極論フィールドは7種類の絵を用意しておけばすむ。
(余談:という話をするとウルティマがいかにエポックメイキングだったか理解できる)
でまあ、ファミコンでもディープダンジョンなんかが出てきたんだけれども……
現状はご覧の通り、開発側ですら「他にこのジャンルのゲームがない」というくらいだ。

理由は?
つまり、ドラゴンクエストとかトルネコの大冒険みたいな、とにかくそういう、
原型(ウィザードリィ)を越える日本の作品が出てこなかったから
ではないかと思っている。
この話をすると(当時の)ファミ通のウィズ信者ライターウゼェとか
あまり生産的な話にはならないんだけれども、
「(ウィズを越えるような)エポックメイキングとなりうる3Dダンジョンものを日本で作ろう」
という空気がどこにも無かったのは確かなことだと言える。
エロゲーで3Dものが生き残っていったのは皮肉な事じゃないかな。

要は、日本の風土に合わせたものを作ったからこそ、
見下ろし型RPGとかシミュRPGとかローグタイプとかは
流行したり生き残ったりしてこれたんじゃないかなあ、と。
そんな感じで、まさに「タイムシフト」してきた世界樹の迷宮。
テーブルトーク臭が鼻につかないでもないけれども、もともとそういうものなわけだし、
うまく「失われた10年」を取り戻せれば。

#次回は「キャラゲーサイコウ」な話をしたいと思います。

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